頌 春 編集部
★荻窪百点は「すぎなみ発信」のタウン誌として今年は創刊54年を迎える。荻窪発信と言いたいところを、あえて杉並発信としたのは、荻窪というエリアが定まらないことによる。「わがまちの」と特化したいところで、周りは編集長が荻窪と思えるところが荻窪でいいんじゃないのと言うんだが…。
★全国に約1〇〇〇誌はあるといわれたタウン誌。創刊年数で古いのは銀座百点がトップだが、創刊から同じ人が編集を続けたとしては当誌と言えるだろう。これは、自慢の話では勿論ない。これまでの編集資料と撮った写真が一万5千枚以上を生かせるメリットを言う。ボケないうちに、どう整理し、どう生かすかにかかっているのだが、役立たせたい街のために。
★荻窪百点に寄せられる声で最近の傾向は、「荻窪を知りたい」である。定年を迎え、仕事一筋から解放されてあたらめて自分の住むまわりをみる、また、待機児童その他の事情で荻窪に引越してきたヤングファミリー、の声である。
★昨年から始めた「荻窪百点.com」は、それに応えた一つで、本誌と車の両輪としてあり、中でも「荻窪検定」は、正しい荻窪を気楽に知っていただくことにある。おかげさまで大好評である。
★荻窪を知る意味は大きい。かつて荻窪に住んだ人、家族が友人が全国各地に、時には海外に住む人までも荻窪が好きで、懐かしんで読んでいただいていることは、大変にうれしいことである。しかし、それだけではない。
★荻窪百点の発行の意義は、荻窪の情報で荻窪を知る故郷感覚。それは荻窪が好きになることであり、その感覚を育てることによって、荻窪のまちが「荻窪らしさ」のあるまちとなる。荻窪の歴史と文化を残すことも、将来にわたってその希望をつなぐことにある。
★昨年を締めくくった、新語・年間流行語の年間大賞の「そだねー」は、それにとどまらず。まちづくりには永遠なり。「そだねー」?
松葉 襄
コラム325号(ゼロのルーム)
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