[char no=3 char=”松葉編集長”]★おかげさまで、「荻窪検定」は、大変に評判がいい。荻窪を知りたい現れであろう。単にクイズということでも、荻窪を知ることには変わりはない。嬉しいことだ。[/char]
★はじめは「荻窪を知るQ&A」の
 軽い気持ちで始めたが、広くいろいろな出題をと、荻窪をよく知る人、研究している人に声かけして、「荻窪検定」運営委員会を構成し、問題づくりに取り組んでいる。毎月、おこなう会で、出題は、読者の皆さんの想像以上に、厳しく激しい議論となることもある。
★質問の出し方で言えば、「作家向田邦子は昭和37年、一家で天沼に転居してきたが、2年8カ月後に、父親の一言で家を出て一人暮らしに」という質問の正解は「親のことを何だって思ってるんだ、この野郎!出て行け」の一言であるが、これでは、単なる面白Q&Aだ。そこで、「その一言で家を出た作家は?」の問いかけの方が、検定に相応しいのではと、その事実関係を確認しながら出題を考える。
★検定といえば、有名な漢字検定に始まり、江戸検定、太宰治検定、銭湯検定など様々あるが、荻窪検定は、ご当地検定ということか?それは、他の正解数の達成感とは違って、荻窪を郷土と知る「ふる里」感覚を育てることにある。
★荻窪の情報、知識を持つことは街を好きになる基本要件。人と人との関係も、そこから生まれる。この時、大切なのは、情報、知識が正しいことだ。それを知る人が多いことで、自然と「荻窪らしさ」のある街を醸成し、より多くの荻窪ファンを生んでいく。その意味において、検定の正解を当てるだけでなく、もっと、その正解の背景なり環境なりを知る事が求められる。そこで、9月から「荻窪検定」の講座を開くことにした。
★もっとも、この荻窪百点の発行や、荻窪百点各講座、荻窪を知るガイドの会、中学生の職場体験の受け入れなど、全ては、荻窪らしさを求め、良いまちづくりのために、少しでも、お役に立つことを願ってのことなのだが…。荻窪は、ほんとうに、いい街だ。 
松葉 襄
表紙・「荻の広場」でハワイアンダンス   撮影・松葉襄